まず初めに私はもともとINXを全ホルダーのトップ10%以内ぐらいの量を持っていましたし(数回にわけて買増してましたし)、tracpalにも100万円以上入れてます。そんなINX関連に入れていた私ですが、5月の買収があろうがなかろうが、すでにINXトークンは全部売りました。
私の結論は、、、「INXは目の付け所は面白いが、時代が来なかった。」です。
他の業界の事例でいうなら、VR企業のようなものだと思っています。メタバース、VR、ARなどありますが、時代の本流にはなれなかった(少なくとも現時点では)ジャンルです。VRの時代はこれから来るかもしれませんし、来ないかもしれません。STやINXも同様です。
だからこそ、無理せずに売りました。とりあえず、自身のブログで言いたいことを書いていきます。あくまであなたに売ることを推奨するわけではありませんのでご了承を。*記事下部に免責あり
INXを売った10の理由
- セキュリティトークン自体が流行ってないから
- STの強みがあるSTOをやっていないから
- 買収が定かではないから
- ホルダーが日本人とINX関係者しかいないし、増えてない
- 円安で買った時より、高くなったから
- RWAの出現で独自性が消えたから
- 開発力が測れないから
- 今売れば、1年かけて利益出しても相殺できるから。
- みんな買収が入ると信じてホールドしているから
- 取引システムに嫌気が差したから
セキュリティトークン自体が流行ってないから
まず一番大事なのが時代です。時代がよければ、全く評価に値しない企業でさえ、評価されますし、逆もしかりです。INXはこの点において、現状で全く追い風を受けていません。
一部でセキュリティトークンの話も聞きますが、それは1000のニュースがあるうちの1か2です。冷静に考えて、ほとんどのニュースはクリプトであり、STではありません。また、STがあってもINXではありません。
私はsecuritizeやTzeroのアカウントなども持っておりますが、どこも廃れ感がやばすぎます。日本だけでなく世界的にも微妙ということです。良い商品を作れば売れるわけではないのと一緒で、規制に準拠しているだけで時代が巡ってくるわけではないかなと。
世の中は「その技術が素晴らしい、本物」とかよりも、人気やハッタリが一番大事で、流行っているところにお金が流れます。冷静に見ればセキュリティトークンの市場は流行っていないし、少なくともこの1年、2年はその兆しが見えないので、ここで儲けることは難しいと思います。
STの強みになるSTOをやっていないから
これはINXの話ですが、INXがSTOしている企業は微妙なものが多すぎます。
私が投資しているTracpalは年に2回配当が入ってきますが、ホルダーへ配られる総利益が300万程度です。零細企業だってこのぐらいの利益は作ることができます。しかも3回支払われていますが、成長がほとんどありません。
もちろん、きちんと情報を提供してくれていることには感謝しますが、それでも成長が遅すぎます。指数関数的に伸びるという人もいますが、それはクリプトでも一緒です。それ以外にもいくつもSTO行っていますが、分かりづらい商品をST化しているとおもいます。トレジャーをゲット、エンターテイメント、マイニングなどです。
特にHAGは(ホルダーには怒られるかもしれませんが)、最初からビットコインを持っていればいいだけのような気がします。わざわざ投資金額が回収できるかわからないマイニング会社に投資する理由がよくわかりません。そして、それをSTにする理由もよくわかりません。
セキュリティトークンの現状の強みは(あくまで個人的な意見ですが)、株や債券のようなすでにほぼ電子化しているものではなく、リアルな不動産やコモディティ、絵画、古いコインなど、何かしらの取引値がついているけど既存の枠では絶対難しかったものを電子化することに価値があると思っています。
なぜそういったものではなく、誰も特に望んでいるとは思えないようなものばかりを提携するのか、このあたりのセンスが良くない気がします。2つ目のadvent トークンがでてきたときから(?)となりました。INXがゲームチェンジャーになる未来は私にはもう見えません。
買収が定かではないから
今は買収がされる、されないと話していますが、、、、
私の過去の経験からいえば、こういう未確定のポジティブニュースはまず当てにしないほうがいいです。これは海外不動産投資でよくある話と一緒です。ここにモールが立つ予定、近くにコンビニができる、駅ができる、学校が作られる、商業施設できる、だから今は買いなんだ、、、みたいなかんじです。予定に関する情報を提供して商品を買わせるという手法はどこでもあります。
日本人は有言実行でスケジュール通り動いたり、予定もほぼ8割ぐらいの可能性で言いますが、外国人はそうではありません。「本当だったらラッキー」ぐらいに捉えておかないと痛い目を見ます。
今回もし買収されるとしたら、メリットはトークンのホルダーに配当が入ることです。私も結構な枚数を持っていましたのでその旨味もありました。ただし、私はこう考えました。仮に0.75ドル平均で取得したとしても、1/3くれるだけ。だったら今すぐ売ってUSDCを確定させ、かつ現状の上がり調子の仮想通貨市場でその損切りした資金で2倍、3倍狙うほうが確実だろうと。
INXは買収が仮に成功したとしてもその後のビジョンが描けていません。少なくともここ数年間で何をしているのかよくわかりません。INXを全く知らない顧客が買いたくなるようなニュースも出てきていません。仮に成功したとしても少し投資金額を取り戻せるだけで、今後INXトークンの価格が3ドル10ドルになるかんじではないでしょう。であれば、見切りをつけてもっと、今すぐ伸びしろがあるところにいれるべきだと思いました。
ホルダーが増えてないから
セキュリティトークンが流行っていない以上、増えないし、これから増える見込みもありません。INXのニュースもありません。
なので、おそらくなのですが、1万人程度のホルダーのうち、もはや8割ぐらいが日本人なんじゃないかと思ってしまいます。すでにINXは2年、3年とたっているのに、この伸び率の低さは異常です。KYCがあるからとか色々理由はあると思いますが、伸びていないため取引高が低すぎます。1万が2万になったところでたかが知れています。そして2万になる可能性も低い。。。これが現実でしょう。
円安で買った時より、高くなったから
私が当時、仮想通貨に入れていたのは1ドル120円ぐらいのときです。その時に比べたら、150円になっているので一応上がっています。なので売っても損は損ですが、まだ売るなら今はマシかなという印象です。
rwaの出現で独自性が消えつつあるから
今は仮想通貨にRWAの概念が来ました。これはセキュリティトークン市場においてはかなり痛い話です。私は売ったお金で色々リサーチした上で、今年OndoFinanceやPropbaseを購入しました。現状ではondoは約3倍、propsも2倍ちかくなってきています。
Ondoは債権(とかいろいろ?)を組み入れた利回りを提供していますし、Propbaseは別に有名なわけではないと思いますが、以前から不動産関連のトークンに投資したいと思っており、調べてたらちょうど出てきたので入れました。
Ondoはバックボーンが強いのもありますが、メディアにガンガン出ていますし、商品も比較的わかりやすいです。Propbaseの細かな話は避けますが、デモサイトの出来やサイト自体のコンセプト、そしてそれに伴う細かなタスクの進行状況などが公式サイトでぱっと確認できます。
もちろん、上記のRWAが今は好調に見えても、今後うまくいかない可能性もあります。ただ、少なくとも仮想通貨のRWA市場全体のポテンシャルは高く、今のトレンドです。比べてSTは未だに市場規模が小さすぎます。前はそれでも我慢できましたが、仮想通貨側にRWAが入ってきている以上、こっちにスイッチするほうが期待値が高そうに私は思えました。
RWAはもはやSTだけが独占できているジャンルではなく、むしろ規制でがんじがらめになっているSTは大企業に有利であり、INXのような新興企業は不利だと思い始めました。国内のSTも基本的にはでかい会社です。年間数%の配当だったらオルタナのようなもので十分です。
開発力が測れないから
私は仮想通貨の開発力をよくチェックしています。
Githubを使っている会社であれば、sentimentや、https://app.artemis.xyz/developer-activity?ecosystemValue= こういった他のサービスを使って開発力をチェックすることができるんですが、INXは確認ができないんですよね。
そもそもgithubを使っていないならデータが出てこないのでしょうがないのですが、有名仮想通貨のほとんどは開発力がチェックできます。開発力=価格上昇幅とはいえませんが、開発力の高さと時価総額は結構比例しています(例外もいくつかありますが)。INXは開発チームがどうなっているのか、どのぐらいのスピード感があるのか、ロードマップはどうなのか、、、がよくわかりません。よくわからないところに投資していると不安になるので、それも売却の一つの理由です。
今売れば、1年かけて利益出しても相殺できるから。
仮想通貨が年末にかけて上がると想定して動くのであれば、INXで損した分は今から投資してそれがうまくいけば、別で相殺できるチャンスがあります。なので会計上からみても動きやすいタイミングだと思います。
みんな買収が入ると信じてホールドしているから
これも売るタイミングとしてはベストです。5月買収ありませんでした、となれば大きな売りが入ります。そうなったらそのタイミングでは高く売れません。もちろん、実際に買収となれば価格が高く釣り上がる可能性もあり、そのタイミングで売るのがベストなのかもしれません。しかし、一番最悪なのは売りたいのに売れないときです。
だからこそ、売るタイミングはみんながホールドしているときです。そして、その売った資金で3倍〜10倍取れそうな仮想通貨を2つ、3つ探して投資する。そうすれば判断が間違って、仮に買収があったとしても、それ以上の結果を出すことができる、という考え方で私は売りました。
取引システムに嫌気が差したから
INXで何回かにわけて売却したときに思ったのですが、できる限り使いたくないとおもいました。
- まず第一に手数料が高すぎます。
結構な枚数を換金しないと割に合いません。一般的な取引所と比べるのも微妙かもしれませんが、これでは取引を頻繁にしたいと思えません。また、USD→USDCにするときに手数料が30ドルとか1%以上とか費用がかかるので、100万円単位とかで動かすと馬鹿にできません。そもそも規制の問題で(?)しょうがないかもしれませんが、STを売却する際にUSDではなくUSDCやUSDTにできないのが不便です。USDに入れたら海外口座に振り込むかWISEのようなところに振り込む必要があります。 - 取引スピードが遅い
売却するときにUSDの入金スピードが遅すぎます。数時間や1日ぐらい待って、やっとウォレットに入ったこともありました。さらにUSDからUSDCにして自分のウォレットに移動するのも時間がかかります。 - その他、もろもろ売買している中でエラーがおき、その後のINXのサポート対応に不満を抱いた。
というわけで、以上が私が売却した理由です。
今回のバブル相場が終わったら、もしかしたらSTのターンが来るかもしれません。でも、だったらそのときにまたSTを買えばいいかなと思えます。BTCが最高値を超えた今、STよりも仮想通貨の方が圧倒的に稼ぎやすく、稼いだお金をSTが好きならまたそのタイミングで入れればいいんじゃないでしょうか。
いずれにしても私が伝えたいことは、盲目的にINXは頑張っているし進化し続けているという考え方をするのではなく、逆のパターンも考えて
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